これからオーストラリアへワーホリ(ワーキングホリデー)に行く方や
現在オーストラリアでワーホリ真っ最中の方は、
最長2年間滞在できる「セカンドビザ」について気になる方も多いかと思います。
はじめは一年間だけのつもりでワーキングホリデーに来たけど、オーストラリアの広大な海や大地、人や文化に触れ、来てから滞在を伸ばしたいと考える人も少なくありません。
なので、これからワーホリに挑戦される方も、セカンドビザについて事前に知っておくのがオススメです。
「でも、セカンドビザってどうやって申請するの?」
「セカンドビザに必要な条件ってなに?」
この記事では、セカンドビザの申請に関するこのような疑問を解決していきます!
セカンドビザを申請しようと考えている、将来的にするかもしれない、という方はぜひ参考にしてみて下さい。
オーストラリアのセカンドビザ基本情報
セカンドビザ(Second Working Holiday visa)とは、ファームなどでの3ヶ月間(88日間)働いた人が申請できる2年目のワーホリビザです。
オーストラリア政府は2005年からセカンドビザを開始しましたが、カナダなどのワーホリにはないオーストラリア特有の制度です。
では実際に、
・セカンドビザで何ができるのか(1年目との違い)
・どんな人にとってオススメなのか
をまず見ていきましょう!
セカンドビザで何ができる?
基本的には、1年目のワーキングホリデービザでできることと同じです。
・オーストラリアにさらに12ヶ月間滞在できる(合計24ヶ月間)
・最長4ヶ月間(17週間)学校に通うことができる
・6ヶ月間同じ雇用主のもとで働くことができる
「1年間オーストラリアに滞在したけど思ったように英語が伸びていない。。」
という方も、セカンドビザではもう一度学校に通うことができるので嬉しいですね!
また雇用についてですが、1年目のワーホリ時に同じ雇用主のもとで6ヶ月間働いていた場合でも、2年目にはリセットされます。つまり、もう一度同じオーナーのもとで働くことが可能です。
ちなみに、セカンドビザ期間中も1年目と同様、オーストラリア国外への移動に制限はありません。なので、日本への一時帰国や他の国への旅行も自由にできます。
セカンドビザがオススメな人・そうでない人
セカンドビザ制度を利用し、2年目のワーキングホリデーに挑戦する人はたくさんいます。しかし、誰にとってもオススメできる制度ではありません。他の選択肢を選んだ方が合っている人もいますので、慎重に考えましょう!
セカンドビザの取得がオススメな人
- オーストラリアが大好きで、他の国ではなくこの国にステイしたい
- ファームでの仕事やそこでの生活が楽しくて好き
あまりオススメできない人
- どこでもいいので英語圏の国に滞在したい
- ファームでの仕事があまり好きじゃない
もしこの2つに当てはまる場合は、別の国でのワーキングホリデーを検討するのも1つの手です。
次は、実際にセカンドビザを申請するにあたっての条件などを見ていきましょう!
セカンドビザの申請条件と必要なもの
セカンドビザの申請条件も、基本的に1年目のワーホリ時と同じですので、あまり心配することはありません。しかし、労働についての条件とそれに関連する新しい書類が必要です。
申請条件
冒頭にもお伝えしたように、ちがうのは労働についての項目だけです。
年齢:31歳になるまでにセカンドビザの申請が受理されること
状態:心身ともに健康状態を保っていること
家族:子供を同伴していないこと
労働:政府が指定するエリアで、88日間以上指定業種で働くこと
申請に必要な労働条件は少し複雑なので、後ほど詳しく解説します。
申請に必要なもの
セカンドビザの申請に必要なのは、基本的にこの3点です。
- 申請費用:450オーストラリアドル *2018年12月現在
- Form 1263(働いた期間などの雇用証明書)
- 給与の受け取りを証明するもの(Pay Slipsなど)
①の申請費用は以前まで440ドルだったのですが、少し値上がりしています。
②のForm1263は、雇用主に記入および署名をしてもらう書類です。
③給与明細であるPay Slip以外にも、源泉徴収書であるPayment SummariesやTax Returns(所得税申告書)などでも証明することが可能。
申請条件に合う仕事
先ほどお伝えしたように、セカンドワーホリビザの申請に必要な労働条件はやや複雑です。業種・地域・期間・選び方の4つに分けて詳しく解説します。
仕事の種類
オーストラリア政府の意向として、一次産業に従事する労働者を増やしたいという考えがあります。そのため、セカンドワーホリの申請が認められる業種(specified work)は以下のように決まっています。
・農業や家畜の飼育・酪農(plant and animal cultivation)
一般的に言われるファームでのお仕事です。もともとワーホリをされる方に人気のこの仕事で、フルーツピッキング、野菜の収穫、家畜のお世話などが含まれます。
・漁業や真珠養殖業(fishing and pearling)
オーストラリアではカキを使用した真珠を養殖します。
・樹木の栽培や伐採などの林業(tree farming and felling)
樹木の搬送なども含む
・鉱業(mining)
石炭や鉱石の採掘、油田、ガスの採取など
・建設業(construction)
ビルディングなどの建造
自分が就く仕事が、これらの業種に当てはまるかどうかをしっかりと確認しましょう!
対象の地域
働く業種だけでなく、働くエリアも申請条件を満たす必要があります。政府が指定している地域(specified regional area)は以下です。
※4ケタの数字は該当地域の郵便番号
New South Wales
2311、2312、2328〜2411、2420〜2490、2536〜2551、2575〜2594、2618〜2739、2787〜2899(Sydney、Newcastle、the Central Coast、Wollongongを除く)
Queensland
4124、4125、4133、4211、4270〜4272、4275、4280、4285、4287、4307〜4499、4510、4512、4515〜4519、4522〜4899(the Greater Brisbaneおよびthe Gold Coastは除く)
Victoria
3139、3211〜3334、3340〜3424、3430〜3649、3658〜3749、3753、3756、3758、3762、3764、3778〜3781、3783、3797、3799、3810〜3909、3921〜3925、3945〜3974、3979、3981〜3996(Melbourne metropolitanエリアは除く)
Western Australia
6041〜6044、6076、6083〜6084、6111、6121〜6126、6200〜6799(Perthおよび周辺地域は除く)
South Australia
すべてのエリア
Northern Territory
すべてのエリア
Tasmania
すべてのエリア
この表で、ご自身が働く予定になるエリアをぜひチェックしてみてください。指定の業種と指定エリアが両方セットでないと、条件は満たされません。
また、情報が更新されやすいので、最新の情報に関してはオーストラリア政府の移民局サイトをご参考ください。
働く期間
フルタイムで働いたか、同一の雇用主のもとで働いたかによってカウント方法が変わってきます。
同一雇用主 | 2ヶ所以上の雇用主 | |
フルタイム | 週末などの休みも含めて3ヶ月 | 合計の実働日数が88日 |
パートタイム | 実働日数が88日 | 合計の実働日数が88日 |
同一雇用主のもとで、フルタイムで働いた場合、休日も含めて勤務日数にカウントされます。
ご自身が応募する勤務先が、どのようなカウントになるかは雇用主や移民局などにしっかり確認することをオススメします。
特に、現在持っているファーストワーホリビザの有効期限が短く、この勤務条件を満たしていない方は急ピッチで動き出しましょう
仕事の選び方
セカンドビザの取得も見すえて仕事を探す場合、気をつけなければいけないことが2つあります。
- Pay Slip(給与明細)をもらえる有給の仕事につくこと
- 手渡しではなく銀行振込で給料が支払われる仕事につくこと
以前は、無給で働くかわりに食事や宿泊場所を提供してもらうWWOOFなどでも、申請ができました。しかし、2015年8月に制度が変わってから、ボランティアワークではセカンドビザを申請できなくなりました。
また、Bank Statementの提出を求められ、口座情報を見せなければならない場合もあるので、銀行振込での給与支払いである仕事を見つけるようにしましょう。
セカンドビザの申請方法
セカンドビザはオーストラリア移民局のサイトより申請しますが、オーストラリア国内からの申請か国外からの申請かによって、少しルールが変わってきます。
オーストラリア国内からの申請
2年連続でワーホリをするケース。1年目のワーキングホリデービザの有効期限が切れる前にセカンドビザを申請する必要があります。1年目のワーホリでオーストラリアへ入国してから、継続してまる2年間オーストラリアに滞在できることになります。
セカンドビザが下りるまでオーストラリア国外へ出てはいけません。申請中に1年目のワーホリビザが切れてしまう場合は、セカンドビザの結果が出るまでの間「ブリッジングビザ」に切り替わるので安心してください。
オーストラリア国外(日本など)からの申請
一度日本に帰ってから、セカンドビザを申請するケース。この場合、セカンドビザを取得し、オーストラリアに入国した日から2年目がカウントされます。
この場合は、セカンドビザがおりるまでオーストラリアへ入国してはいけません。
また、オーストラリア国内・国外からの申請に関わらず、通常のビザと同じく31歳になるまでに申請が受理される必要があります。
セカンドビザ申請は、オーストラリア移民局の公式サイトへ:
https://online.immi.gov.au/lusc/login
まとめ
では最後にもう一度、今回のポイントをおさらいしてみます。
- セカンドビザでは、1年目のワーホリと同じことができる!
- 申請するためには、ファームなどの政府が指定した業種かつ地域で、3ヶ月(88日間)以上働く必要がある
- 31歳までに申請すれば、オーストラリア国内・国外どちらから申請してもいい
今回の記事が、セカンドビザをご検討中の方の参考になれば嬉しいです。
ちなみに2018年11月の政府からの発表で、オーストラリアではなんと最長3年間もワーホリができることになっています!
3年目を申請できる「サードビザ」についても興味がある方は、以下の記事もぜひご覧ください。
長文お読みいただきありがとうございました。
※申請方法等は突然変更される場合もあるので、当記事での情報は参考までに自己責任でご利用ください。