出発前にいくら費用を準備すればいいかは、オーストラリアへのワーキングホリデーを検討している方は誰しもが気になると思います。
「できるだけ早く出発したいけど、最低いくら準備したらいいの?」
「一般的なワーホリの準備費用を知りたい!」
今回はオーストラリアのワーホリ費用についての、このような疑問をスッキリ解消していきたいと思います。

筆者:矢島隼人- オーストラリアとカナダでのワーキングホリデーを通して、複数のローカルジョブを経験。オーストラリア政府認定留学カウンセラーの資格も取得。
- 最低限必要なワーホリ費用
- 一般的なワーホリ費用
- 目的別のワーホリ費用
これらのタイプ別のワーホリ費用とその内訳がこの記事だけで丸わかりになるので、ぜひ参考にしてみて下さい。準備した費用の違いによって、どのように現地での過ごし方が変わるのか、きっとイメージできるはずです!
自分のワーホリ目的にあった準備費用を知り、出発までのカウントダウンを今日からはじめましょう!
もくじ
ワーホリに必要な費用って?【オーストラリア編】
ズバリ結論から言うと、オーストラリアへのワーホリ費用は最低28万円あれば行くことができ、一般的な準備費用は約99万円です。
このように、オーストラリアのワーホリに必要な費用は人によって大きく変わるので「日本で●●円貯金すべき!」と一概には言い切れません。
自由度が高いワーキングホリデーという仕組みゆえに、
「すぐ働く前提で20万円の貯金でワーホリに来た!」という人もいれば、
「学校にしっかり通うため200万円近く貯めた!」という人もいるのです。
安心してください!
目的別のワーホリ準備費用を内訳までしっかり解説するので、あなたが準備すべき費用が全部クリアになるはず!
ではさっそく、最低限必要なワーホリ費用から見ていきましょう。
最低限必要なワーホリ費用
冒頭でもお伝えしましたが、オーストラリアのワーホリで必要な最低限の準備費用は約28万円です!
語学学校に通わず、オーストラリアですぐに仕事を始める人。
ワーホリに行きたいと思い立ってから、とにかく早く出発したいとウズウズしている人も多いと思います。私もそのタイプで、ワーホリに行きたいと思った5ヶ月後には、ほとんど貯金もせず日本を出ていました。
ただし、いくらワーホリ費用を節約しようとしても絶対に必要な費用はあるので注意しましょう。約28万円の内訳は、このようになります。
※1オーストラリアドル=75円で計算
※当記事内では「ドル=オーストラリアドル」です
※通貨のレートは変動するので、正確には最新のレートでご計算ください
- すぐにでもワーホリをスタートできる
- すでにある程度英語ができる人向け
- クレジットカードの保険が使える人
この表には海外保険費用(通常7~20万)が含まれていません。基本的にはワーキングホリデーでも海外保険には入るべきですが、最低限の準備費用で出発したい方はクレジットカード付帯の海外保険で最初の3ヶ月をカバーするのも一つの手です。そして、その保険が切れる直前に残りの期間分の保険に入ります。
また、結局海外保険には入るべきなので、ワーホリ開始3ヶ月目のタイミングまでには海外保険分のお金を貯めておく必要があります。
・最初から語学学校に通うことができない
・お金が尽きたら最悪の場合は日本への帰国もあり得る
・現地で給料をもらうまでは遊びなどの自由が制限される
安くすぐに出発できるのはよいのですが、お金がないとオーストラリア現地での生活や遊びも制限されてしまいます。仕事選びも焦ってしまい、あまり関心のない仕事を選んでしまうリスクも。
また、すでに英語ができる人であれば問題ないですが、英語ができない人が語学学校に通わずワーホリをスタートするのはあまりオススメできません。日本人ばかりの環境に浸かり、英語がほとんど上達せずにワーホリ期間が終了してしまうケースも多いからです。
このように、貯金がほとんどない状態でも行けるのがワーホリの魅力です。上の表にある絶対必要な費用について、それぞれカンタンに説明していきます。
ワーキングホリデービザ費用
約3万4千円。オーストラリアでワーホリをする際に必ず取得するビザです。日本にいる間にオンラインで取得できます。
航空券片道
約4万円。航空券の値段は、時期や日本での出発空港、オーストラリアでの到着空港によって3~6万円とさまざま。自分が使う予定の航空会社(LCC)のセールをチェックし、格安で取れるようにしましょう!
1〜2ヶ月分の滞在費
約12万円。シェアハウスなどの滞在費です。すぐに仕事先が見つからない場合もありますし、見つかったとしても給料が振り込まれるまでにはタイムラグがあるので余裕を持ちましょう。
またシェアハウスの場合は、2~4週間分の滞在費用をBond(日本でいう敷金)として入居時に支払わなければ行けない場合も多いので、注意しましょう。
1~2ヶ月分の生活費
約9万円。同じく給料をもらい始めるまでの期間を想定して、食費や携帯代、交際費なども1~2ヶ月分くらいは持っていきましょう。この9万円という値段は、節約する場合の額です。オーストラリアは外食をすると高いので、自炊することを前提としています。
一般的なオーストラリアのワーホリ費用
最低限の費用がわかったので、次に一般的なケースを見てみましょう。こちらも結論から言うと、オーストラリアの一般的なワーホリ準備費用は約99万円です!
語学学校に通い、3ヶ月目くらいから仕事を探し始める人。
費用が最低限のパターンでは語学学校に通えなかったり、すぐに仕事を始めなきゃいけないなど、さまざまな制限がありました。しかし、この一般的なパターンでは、比較的自由度が高くなります。内訳はこのようになっています。

最低限必要な、ワーホリビザ費用・航空券・滞在費・生活費に加え、語学学校への留学費用と海外保険の費用が上乗せされるイメージです。また、友達ができて外食などにも行くようになり、食費もやや高くなります。
最低限の費用のケースでは、クレジットカード付帯の海外保険+海外の保険会社利用をご紹介しましたが、一般的には出発前に日本の保険会社で申し込まれる方が多いです。
- まず語学学校で英語を勉強できる
- 学校で友達や先生などの仲間を作れる
- 仕事探しの期間もじっくり確保できる
特に英語でのコミュニケーションに慣れていない方は、語学学校に3ヶ月以上通うことによってある程度英会話に自信をつけることができます。また学校に通うことで、新しい生活環境に慣れる期間をしっかりと確保するという意味合いもあります。
・日本で99万円貯めるのが大変
・働き始めるのが遅くなる(学校に通いながらでも不可能ではない)
今回のケースで新しく出てきた、語学学校の留学費用やホームステイ費用について細かく見ていきましょう!
語学学校の留学費用
<授業料>
オーストラリアの学校に通う際の授業料は、1週間あたりの料金で決まっており、220〜430ドル/週とさまざま。長期間通うほど割安になり、3ヶ月通う場合の1週間あたりの相場は約300ドル(約2万7千円)です。オーストラリアでの3ヶ月留学は12週間通うことを指すので、下のような計算になります。
<平均的な3ヶ月の授業料目安>
300ドル/週 × 12週間= 3600ドル(約27万円)
その他学校での費用
また語学学校へ通う場合、授業料とは別に入学金などの費用を学校へ支払うことになります。これらの合計は約500ドル(約3万8千円)が目安です。
<入学金>
短期留学・長期留学問わず、授業料とは別に支払う必要があります。目安としては、1万6000円(200ドル)ほどです。
<空港送迎費用>
入国時に、オーストラリアの空港へ車で迎えに来てくれるサービス。都市や学校にもよりますが、平均で約1万1200円(140ドル)です。
<教材費>
授業で使う教科書も購入する必要があります。12週間の場合は約1万2千円(約150ドル)ですが、留学する学校やコースによってと変動します。
ホームステイ
滞在方法の中では最も費用が高くなりますが、最初の1ヶ月ほどをホームステイで過ごす日本人の方は多いです。
費用は、ご飯付き/なし、一人部屋/二人部屋などによって、1週間あたり1万6800〜2万8400円(210〜355ドル)とさまざま。平均的な1週間の費用は、約2万3600円(295ドル)です。1ヶ月の場合は4週間なので、約9万円(1180ドル)になります。
また、ホームステイは基本的に語学学校やエージェントが提携先の家庭(ホストファミリー)を手配してくれます。
ホームステイ先の手配費用は基本的に、約1万8千円(240ドル)ですが、こちらも学校によって160〜300ドルと異なります。
滞在費と手配料の合計で、約11万円となります。
シェアハウス
日本ではまだ少ないですが、オーストラリアでは一般的な滞在方法です。一軒家やマンションに複数人でシェアして住みます。
一人部屋かルームシェアか、部屋にバスルームがついているか、などの条件や立地にもよりますが、目安として週1万5千円(200ドル)ほどです。
海外保険費用
一般的にワーキングホリデーの方が加入する保険は、日本の保険会社のもので15~20万円の場合がほとんど。海外の保険会社を利用すれば7万円〜と安く済みますが、保険の適用範囲などご自身に合ったものを検討して選ぶようにしましょう。
さいごに、最長期間学校に通うケースと最小限学校に通うケースのワーホリ費用をご紹介します。
4ヶ月学校に通う場合のワーホリ費用
ワーキングホリデービザを取得した人は、最長で17週間(約4ヶ月)語学学校に通うことができます。ここでは、最長期間学校に通った場合のワーホリ費用を見てみましょう。結論としては、約125万円となります!
最初は語学学校で英語の勉強に集中し、4ヶ月目くらいから仕事を探し始める人。
学校に通ってからすぐ仕事を始めて両立する場合は、収入が早く入ってくるので、もっと少ない準備資金でも大丈夫です。

- まず語学学校で集中して英語を勉強できる
- 学校での友達など生活の基盤をしっかり作れる
- 英語力を高めた状態で仕事探しができる
当たり前ですが、オーストラリアでは英語力が高ければ高いほど、就ける仕事の幅も広がります。そのため、英語を集中して学べるこのパターンは、英語環境のローカルジョブに就きたい方には特にオススメです。
・日本で125万円貯めるのが大変
・働ける期間が短くなるので、仕事メインの人には不向き
しっかりお金を貯めて、準備万端な状態でワーキングホリデーに挑戦したい方はこれくらいを目安の予算にすると良いです。
1ヶ月だけ学校に通う場合のワーホリ費用
最後のケースとして、最短1ヶ月だけ語学学校に通う場合のワーホリ費用を見てみましょう。結論としては、約67万円となります!
語学学校に通っている期間(最初の1ヶ月間)から仕事を探しだし、卒業後すぐに働き始める人。
このように英語の勉強に加え、生活の基盤を整えるために短期間だけ語学学校に通うパターンもあります。
最低限の費用のケースでご紹介した「クレジットカード付帯の海外保険+海外の保険会社」を利用すれば初期の準備費用をこれよりも低くできます。
またこのケースは、学校に通っている1ヶ月間は学校の寮に滞在し、その間に卒業後に住むシェアハウスを探すという流れです。
寮の場合は1週間あたり1万4千円〜2万9千円(190〜385ドル)と、一人部屋か二人部屋かなどの部屋タイプによって費用も大きく変わります。1週間あたりの平均は約2万2千円(290ドル)で、ホームステイよりもやや安くなります。
- 到着してすぐの時期を学校で過ごせるので安心
- 短期間でも学校に通うことで、友達ができる
- 準備すべき費用を少なく抑えることができる
最小限のパターンに比べれば、費用が高いように感じるかもしれませんが、このケースも現地オーストラリアに着いてからは忙しくハードな日々になります。
・英語力が低い人は卒業後に苦労するケースも多い
・環境への適応や勉強・家探し・仕事探しなど、ワーホリ序盤の負担が大きい
英語力もある程度自信があって、さらにオーストラリアに頼れる友人が居るなどの場合は、この予算でも大丈夫だと思います。
先生と1対1のマンツーマン授業を格安で受けられるフィリピン留学を3ヶ月し、その後生活に慣れる意味もこめてオーストラリアでも1ヶ月ほど学校に通うという人も増えています。そうすることで、トータルの語学学校費用の節約にも繋がります。
詳しくは、こちらの記事を参考にしてみてください。
オーストラリアのワーホリ費用まとめ
みなさんも、オーストラリアでワーキングホリデーをする際の費用について、イメージをつかめたでしょうか?
では最後に、もう一度ポイントをおさらいしてみます。
- 最低限必要なワーホリ費用は約28万円
- 一般的なワーホリ費用は99万円
- 準備費用によって現地での生活やできることが大きく変わる
自分に合ったオーストラリアワーホリをイメージし、準備すべき費用についてしっかりと計画していきましょう。
長文お読みいただきありがとうございました!